2000年
IT革命は建設機械の技術にも色濃く影響を及ぼす。90年代に開発された、衛星を活用した稼働管理システムは、遠隔地から機械を監視・管理する手段として、標準装備されるようになる。
環境に優しい高出力新型エンジンを搭載し、日米欧の最新の排出ガス規制に対応するとともに、アクセルワークだけで発進、加減速、停止ができる電子制御STARE-HST(※)を採用した。また、作業にあわせて最大速度をスピードコントロールスイッチで無段階に調整可能。最大駆動力はトラクションコントロールスイッチで3段階に設定できるので、安全で効率のよい作業が行える。さらに、ミニホイールローダーとして初めてKOMTRAXを標準装備した。
※ HST: Hydro-Static Transmission (ハイドロスタティック・トランスミッション:油圧駆動変速機)
バケット容量0.4m 3。(WA30-6)
ホイールローダー
日本においてホイールローダーが初めて製造されたのは1949年にさかのぼるが、コマツがインターナショバルハーベスタ社と提携しホイールローダー市場に参入したのは1960年代なかばである。提携初期時代のJHシリーズ、続く500シリーズ、そしてコマツグループのオリジナルであるWAシリーズと時代を経て、機械の大型化、環境への配慮、そしてメカトロやITといった高度技術の応用など、それぞれの現場ニーズに応えてきた。