ケンキミュージアム

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2010年 読む

 建設機械のICT化が進み、無人ダンプトラック運行システム、情報化施工、KOMTRAXなどが更なる発展を遂げる。また、燃料消費量と二酸化炭素排出量の低減を実現するハイブリッド機も登場するなど、建機の新世代化が進んでいる。

コマツ ICTブルドーザー5機種・ICT油圧ショベル1機種
(2016年)

コマツ ICTブルドーザー5機種・ICT油圧ショベル1機種

 世界初のインテリジェントマシンコントロールを実現した、ICTブルドーザー5機種とICT油圧ショベル1機種の合計6機種のICT建設機械を、スマートコンストラクションサポート契約とともに国内市場で販売開始。

 2015年2月より、建設現場のあらゆる情報をICTで繋ぎ、安全で生産性の高い「未来の現場」を実現するソリューション事業「スマートコンストラクション」をレンタルで提供していたが、このたび新たに販売での導入を開始。

 国土交通省は、労働力不足など建設業の抱える様々な問題を解決し建設現場の生産性向上に取り組む方策として「i-Construction」の推進を発表。2016年度からは直轄工事の土工ではICT土工の全面的な活用に向け、調査・測量、設計、施工、検査のプロセスにおいて3次元データによる新基準が導入される。またICT土工の活用に必要な経費を計上するための新たな積算基準が導入。コマツのスマートコンストラクションは、国土交通省の「i-Construction」の各工程にも対応する。

 コマツのICTブルドーザーは、整地の仕上げ作業時だけではなく、掘削作業時を含むブレードコントロールを自動化した世界初(*1)の自動ブレード制御機能を搭載し、作業効率の大幅な向上を実現。ICT油圧ショベルは、GNSS(GPS+GLONASS)アンテナと補正情報から得たバケット刃先の位置情報を施工設計データと照合しながら作業機(ブーム、アーム、バケット)操作を制御する、世界初のマシンコントロール技術を搭載し、ICTブルドーザーと共に「インテリジェントマシンコントロール」を実現。またICT油圧ショベルにはステレオカメラを標準装備。

 スマートコンストラクションサポート契約は、施工現場の全エリアを3次元データで完全掌握することができるクラウド型プラットフォーム「KomConnect」の利用、ICT施工を遠隔サポートするスマートコンストラクションサポートセンタの利用、高精度施工のためのGNSS補正情報配信サービス、通信料、ICT建機本体ソフトウェア保守料をパッケージ化。本サービスにより、お客さまは「i-Construction」の新基準の整備とともにそれに対応した施工管理が可能となり、ICT施工で必要な初期設定や手続きが不要となり、遠隔サポートにより安心してICT建機を使用可能。さらに、お客さまのご要望に応じて、起工・完工時のドローンによる高精度測量、ICT建機での施工に必要な3次元設計データ作成、稼働に必要なローカライゼーションなども別メニューで提供。

 コマツは、ICT建機を国内市場では2013年9月から順次導入し、2015年2月より「スマートコンストラクション」のレンタルでの提供を開始。これまでにICT建機の国内の導入現場数は1,000を超える。(2016年3月時点)

ブルドーザー 読む

 初期のブルドーザーは、農業用のトラクターに、ブレード(排土板)を取りつけたものだった。戦後の開発、高度成長期における大規模工事など、日本の躍進の歴史はブルドーザーの歴史とも言えよう。油圧ショベルの台頭で、国内における需要は減少したものの、大規模鉱山を初めとした世界中の過酷な現場で、今日も高い技術が息づいている。

ケンキミュージアム 日本のブルドーザーの歩み
ケンキミュージアム 日本のブルドーザーの歩み