2000年
IT革命は建設機械の技術にも色濃く影響を及ぼす。90年代に開発された、衛星を活用した稼働管理システムは、遠隔地から機械を監視・管理する手段として、標準装備されるようになる。
主に大型土木工事や砕石・鉱山などで活躍する大型ブルドーザーD375Aをフルモデルチェンジ。
従来機種よりも定格出力をアップした新型エンジンを搭載。新形状のブレードと掘削性の優れたエンドビッドの採用により、高い生産性を達成した。さらに、動力伝達率に優れたロックアップ機構付き自動変速パワーラインの搭載により、画期的な低燃費を実現した。
故障診断機能をより充実させた新型モニタパネルを採用。異常発生時には迅速にオペレータに知らせるとともに、対処方法を4段階のコードで示し、重大なトラブルを未然に防止する。
重量72,230kg。
ブルドーザー
初期のブルドーザーは、農業用のトラクターに、ブレード(排土板)を取りつけたものだった。戦後の開発、高度成長期における大規模工事など、日本の躍進の歴史はブルドーザーの歴史とも言えよう。油圧ショベルの台頭で、国内における需要は減少したものの、大規模鉱山を初めとした世界中の過酷な現場で、今日も高い技術が息づいている。