ケンキミュージアム

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1980年 読む

 油圧ショベルを中心に、次々と革新的な技術が商品に織り込まれていく。エンジンの制御にメカトロを駆使するなど、日本のハイレベルなエレクトロニクス技術が世界を凌駕する。

コマツ ダンプトラックHD1200M(機械駆動車)
(1981年ごろ)

コマツ ダンプトラックHD1200M(機械駆動車)
HD1200M
コマツ ダンプトラックHD1200M(機械駆動車)
HD1000

 先のHD1200(電気駆動車)でも述べたが、機械駆動の超大型機種を開発を行うのは難しく、当時の世界最大機種といえば、WABCO社(のちのドレッサー社。合弁を経て現在はコマツアメリカ)およびCAT社の78トンクラスであり、コマツの最大機種は68トンであった。

 機械駆動ダンプは、連続登坂能力に優れている点、メンテナンスの際に電気技術者が不要であるなどの点で、大型化のニーズが高かった。しかしそのためには、1,000馬力を動かすトランスミッションの開発が必須であった。

 そこでコマツの開発陣は、78トンクラスを飛ばし、100トンクラスの開発に着手したが、当初から120トンへの大型化を狙っており、1,200馬力のフルオートマチックトランスミッションが採用された。まずは試作としてHD1000が開発され、引き続き世界最大のHD1200M(Mは機械駆動=メカニカルのM)が開発された。

 積載量120,000kg。

ダンプトラック 読む

 運搬車であるダンプトラックの歴史は、現場での生産量を上げるため、積載量大型 化の歴史でもある。特に鉱山現場では、機械式・電気式での大型化競争に加え、GPSによる管理システム導入など、21世紀を迎えた今日も、その技術は日々進化しつづけている。

ケンキミュージアム 日本のブルドーザーの歩み
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