ケンキミュージアム

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2000年 読む

 IT革命は建設機械の技術にも色濃く影響を及ぼす。90年代に開発された、衛星を活用した稼働管理システムは、遠隔地から機械を監視・管理する手段として、標準装備されるようになる。

コマツ 中型ブルドーザー D51PX-22/D51EX-22
(2007年)

コマツ 中型ブルドーザー D51PX-22/D51EX-22
コマツ 中型ブルドーザー D51PX-22/D51EX-22
コマツ 中型ブルドーザー D51PX-22/D51EX-22

 中規模土地造成での整地、敷き均しや道路工事などの現場で活躍する中型ブルドーザーをフルモデルチェンジ。

 ラジエーターを後方に配置したコマツ独自のスーパースラントノーズ設計により、前方のエンジンフード周辺をスリム化。ブルドーザーの既成概念を打ち破る斬新な構造・車両形状により、抜群の前方視界性を実現した。また、キャブダンパマウントでキャブをフローティングすることにより、通常の走行振動はもちろん、乗り越え落下ショックを大幅に低減し、オペレーターの疲労を軽減している。さらに、ブルドーザーで初めて、スイングタイプの冷却ファン(はね上げ式油圧駆動ファン)を採用。ラジエーターコアのチェックや清掃が容易になった。

 なお、このD51PXは2008年に、米国で最も権威のあるデザイン賞「IDEA賞(Industrial Design Excellence Awards)」で銀賞を受賞した。 「スーパースラントノーズ設計」を効果的に視覚化したデザインが、高く評価された。

 このデザインはその後、D31、D37、D39などのブルドーザーに対しても展開されている。

 重量13,000kg。

ブルドーザー 読む

 初期のブルドーザーは、農業用のトラクターに、ブレード(排土板)を取りつけたものだった。戦後の開発、高度成長期における大規模工事など、日本の躍進の歴史はブルドーザーの歴史とも言えよう。油圧ショベルの台頭で、国内における需要は減少したものの、大規模鉱山を初めとした世界中の過酷な現場で、今日も高い技術が息づいている。

ケンキミュージアム 日本のブルドーザーの歩み
ケンキミュージアム 日本のブルドーザーの歩み